サンティアゴ・デ・コンポステーラ
1/22(月) サンティアゴ・デ・コンポステーラ
朝九時にアルベルゲを出る。
黄色い矢印に沿って歩くのも最後だなあと思いつつ、ぼんやり歩いていたら矢印を見逃す。最後までよく道に迷う旅だ。
本当に、黄色い矢印とルートを示してくれるアプリや地図アプリがなかったら絶対に辿りつけなかった。
今日も雨が降ったりやんだりしているけれど、気温がそこそこ高いのでそんなに寒くない。
だんだん大聖堂に近づく。このへん興奮していて全く寒いとか考えもしていない。
着いた~!
工事中でシートかかってるけどそんなの関係ない。いや工事が終わってたら更に嬉しかったろうとは思うけど!
記念撮影もしてもらう。それにしてもこの曇天で周りも落ちついた色合いの中でやたら目立つなピンク色……元々好きなのと、いざという時(遭難)目立つ色のがいいよなとか思って選んだが。
パトカーらしい。地域毎にデザイン違うとかでかっこよかった。
大聖堂の裏手にある巡礼事務所に到着。
ここでクレデンシャルを見せて巡礼証明書をいただく。
アストルガ~サリアをバスでショートカットした事について訊かれるかなとかちょっと心配だったけど、特に何も言われず貰えました。
証明書は無料だったけど、入れる筒(卒業式みたいなやつ)は有料。濡れたり折れたりしたら嫌なんで買いました。あと貝の付いたブレスレットと、今更だけどリュックに下げるホタテ貝を。
ほんとに今更だなおい。ブルゴスでは買わず、まあどこでも買えるだろうと思ってたらそのまま売ってる場所をサリア以外殆ど見かけないまま最後まで来ちゃったんだよ。
そしてパラドールの無料ランチ券をいただく。
事前に調べた話だとパラドールに並んで先着らしかったけど、その後変更があったのか巡礼自体が少ない時期だからか分からないけれど、要るかと聞かれてほしいと答えたらすぐ貰えました。
パラドールのご飯! 並ぶのは大変かなと思っていたので嬉しい!
巡礼事務所を出て、大聖堂には大きなリュックを背負っては入れないので荷物の預け先を探す。日本語でサンティアゴ・デ・コンポステーラの預かり所の記事を書いてくれてるページがあったからそこを参考に。
リュック1個を一日2.5ユーロで預かってくれた。杖どうだったかな……一緒に預けたような気がするけど記憶がはっきりしない。
預かり所に織機が置いてあった。学生の頃に染織やっていたので織機見ると楽しくなる。使い方が分かるタイプの織機だったから尚更。
この預かり所に行く途中に日本人観光客の集団に遭遇。
年配の団体さんだった。わー日本語だ日本人いっぱいだあ……と思わず言う私と、私を見つけて歩いてきたのね凄い凄いと言うおばさま方。
本当に貝殻付けてるのねえ……とか言われて心の声(すみません歩いてきたのは事実ですが貝殻はさっき買いました)
こんなに凄い凄いと言われると本当に自分が凄い気がしてくる、というぐらいやたら構ってもらった。
昼のミサまでにはまだ時間があるので、先に駅へ向かった。
途中に寄ったカフェでカフェコンレチェを頼んだらサンティアゴ風タルトというお菓子の試食をさせてもらえたんだけどこれが激ウマで、結局翌々日に自分用と家族用で3箱買いました。
ここからマドリッドに戻るにはバスと電車、飛行機がある。飛行機は最初から選択肢に入れてなくて、バスでも電車でも半日がかり
バスはサリアへの移動の時に酔いまくったのがトラウマなのと、せっかくだからスペインの電車にも乗っておきたいという事で電車にする。
その場で撮れる証明写真とか日本と変わらないなあ。
駅を遠目に見る。
街全体は古都の趣があるけれど、駅へ行く為に通った新市街はブランドショップが並んでいたりして普通の人口の多い都市という感じで大聖堂周りとは全然違う雰囲気。
レンフェの切符、38.6ユーロ。26日の飛行機で帰国なので25日の朝のにしました。
大聖堂に戻ってミサに出る。途中、CちゃんEちゃんSちゃんに会い、泊まっているアルベルゲを教えてもらう。
最初ゴールインしたらホテルに泊まる予定だったんだけど、せっかくだから同じアルベルゲに泊まる事にした。
気になってたホテルには別のサリアから顔を見かけてた若い学生さんらしきグループが入っていくところを見かけたりした。
ボタフメイロのある大聖堂内部。
前の方には地元の常連らしい人達。私らは後ろにまとまって座ってた。
ミサを出た後、パラドールのランチ券を持って歩いていたらLさん達に会う。サリアから何度も見た顔ぶれで揃ってランチ。美味しかった。
ランチの後、アルベルゲに入って休憩。お腹いっぱいなので少しぼーっとしたい。
泊まったところ
20ユーロぐらいで大聖堂まで数分の位置でベッドは仕切られてるしトイレシャワーは男女別だしシャワーに最初からシャンプー付いてるしでとてもよかった。
入口入ってすぐのソファスペース兼キッチンが広くてくつろげる。
明日フィステーラへ行くつもりなので、一休みした後にバスターミナルへ。電車の駅とはまた別方向かつ街の入口に近いので30分ぐらい歩く。
リュック背負って6時間よりずっと楽なはずなんだが……坂と階段の多い街だから遠い気がする。そして行ったはいいが「明日のバスチケットは明日買いに来て」と言われて買えず……。
ゆっくり戻る途中も背中が痛む。
リュックはなしで、ごく小さなエコバッグを肩に掛けていたんだけどそれでも痛かった。
まだ時間があったから大聖堂に戻ってたくさん写真を撮る。
アルベルゲに戻ったらMちゃんがいた。
カルサディリャ・デ・ラ・クエサで別れたきりだから十日以上経ってるのに会えたのが嬉しい。
カミーノは会いたい人に会えるって言うけどねえなんて言いあったりしてる最中に爆弾発言される。
「ユキ、テレビに出てたよ」
確かに昨日、カメラを持ってる男性達に遭遇した。
私はなぜか「山の中だし野鳥の会的な集まりかなあ」と思いこんで軽い挨拶だけして通り過ぎたのだが、それがスペインの地方局で、巡礼者を撮影していたらしい。
「死んだような顔をしていたね」
とか言われたがええまあ背中が痛くて一人になると顔が死んでいた自覚はあります。Mちゃんは日本語できるので私の思いこみではなく。自然が綺麗とか旅が楽しいとかと疲労はまた別なので……。
シャワーを浴びて晩ご飯どうしようかなあ、と検索してみたけどすぐ近くに良い感じの店が開いてなくて(いや探せばあるんだろうけど今日は色々探した日だったからもう考えたくなくて)近くのスーパーでレンチンで済むパスタとデザートとバナナを買う。バナナは明日の朝ごはん。
アルベルゲの電子レンジは今日初対面の男性三人組が何か美味しそうな物を作っていた。時間がかかるみたいでレンジの順番を譲ってもらい、食べていたらワインも貰った。楽しそうな人達を見ながら食べ飲みするのは楽しいなあ……と思いながら夜が更けていった。