真冬のスペイン巡礼記

2018年1月、ブルゴスからサンティアゴ・デ・コンポステーラを巡礼してきました。

1/12(金)マンシラ デ ラス ムラス~レオン

今日はレオンへ辿りつくぞ! という事で気合いだけは十分なスタート。

インスタントの味噌汁だけ飲んで出発。

紫と水色と黄色の重なった朝日を見られた日。

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出発してすぐにバナナを食べてまた歩く。休憩は、座りたいから食べるのか食べたいから座るのか曖昧になっている。人の少ない山道なんかだといっそ歩きながら食べたりもしている。

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途中の町のカフェ。まだ昼には早かったけど次の町にカフェがあるのかどうか判らない事と、窓に四国遍路の案内が貼ってあったのでここに入ってみる事に。

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同じ世界遺産の巡礼道として提携しているのは熊野古道だけど、四国八十八箇所も巡礼の道としてスペインでも知られているようだった。

でかくて甘いデニッシュに甘い飲み物。至福だ……。

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道なりにある休憩所で初めて水が出ていた! ここまでの所は閑散期のせいかほぼ涸れていたのに。

休憩ついでに飲んでみようか迷った。水自体は持ってるし、水道水飲めるスペインとはいえ余計な事をして調子悪くなったらまずい……。

と迷っている間に道の脇に車が停まる。両手にボトルを持ったおじさんが出てきて水を汲んですぐ去っていった。スーパーのウォーターサーバーみたいな使い方されてるのか。

ちょっと安心して一口だけ飲んでみた。普通の水だった。

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道路沿いに街は続いている。でも巡礼路は街を外れて、道路に平行に沿うように舗装されていない坂道を上る事になる。

十数メートル隣に舗装された平地の道路が通っているのに何故こんな荒れた道を歩かなきゃならないんだ、と不満たらたらに登る。けれどふと横を見るといつのまにかその街を見下ろす高さに自分はいて、眼下の街の風景を眺められるというだけでああ登ってよかったと思うのでした。多分、あの街中をただ歩くよりずっと綺麗なものを見られたんだと思う。

 

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途中のフェンスには先客達が十字架をたくさん掲げていた。

私は別にカトリックじゃないけど倣って十字架を一つ作っていく。この場所に意味があるのか、単に皆やっているからやっていくのかもよく解らないけれど、風習というものはこうやって生まれるのかななどと思ったりもする。

そういえば巡礼路の目印に写真を供えたりしてる光景もよく見るけどあれは自分の写真なのか、家族や大切な人の写真を持ってきているのかどっちなんだろう。なんとなく後者っぽいけれど。

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坂を登りきったあたりでおばあちゃんに話しかけられる。スペイン語の超早口なので全く理解出来ん……杖を見たいみたいだったので渡すと、地面を思いきり突いて満足顔をしていらっしゃる。なんとなく、「こうやってしっかり突いて歩きなさい」と言われているような気がした。

歩いて歩いて下りて、また平地を行く。

巡礼路に歩道橋らしきものが。

階段がないから自転車でも車椅子でも馬でも同じ巡礼路を歩けるのかな。

とはいえ長くて傾斜があるので、もしも悪天候で足元が悪かったらと思うと怖いやつ……。

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見覚えのあるものを見かけるとちょっと嬉しい。

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LEON

レオンに入って少しした辺りで、通りの反対側からおじさんが声をかけてくる。巡礼の案内所みたいなところだった。中に入ると先客の韓国の男の子二人組がちょうど出ていくところだった。

開いているアルベルゲとか、サンイシドロ教会のミサの時間とか、今後の高低差の載った表とかいろいろ教えてもらう。

親切でフレンドリーなおじさんは手が空くと表に立って巡礼を見つけては呼び込みしているようだった。

「あの上見てごらん(写真左上)」

みたいな感じで鳥の巣自慢をされた。

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綺麗な街並みなのにこんなにペンキべったりに黄色い矢印……いいのだろうか。判りやすくてありがたいけど。

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街中にはおもちゃ屋さんもある! ドラえも~ん!!!

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San Francisco de Asis Hostel

アルベルゲはさっき教えてもらった時に開いている所も聞いて、最初に考えていた所より別のところのほうがいいかなと思ったのでそこにする。

そうしたらまたJ君がいた。もう毎回会うよね。

大きなアルベルゲで、個室もあるし(高いけど)、キッチンも玄関先にコインロッカーもある。10ユーロ。

私の他に既に4人いて、二段ベッドの上の段になる。上で寝るの初めてだから落ちたらどうしようかとドキドキする。

J君の友達H君も久々に同室。あとは凄く若い女の子がいるなあ高校生ぐらいかな、と思っていたらお父さんと親子で来ているようだった。

大きくて広くて綺麗で使いやすいアルベルゲではあったんだけど、トイレシャワーが部屋ごとに一つずつだったので誰かがシャワーを浴びているとトイレは1階まで下りないといけないのがちょっと困った。

さくっとシャワーを済ませて休憩してから早速街を散策する。

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19時からミサと聞いていたのでサンイシドロ教会へ行ってみる。

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既にたくさん人がいて、大半が年配で地元の信者さんみたいだった。

厳粛な雰囲気に私の場違い感が凄い……と思いつつ一番後ろに座る。巡礼っぽい人は他にいなかった。

地元のお堅そうな人達に囲まれてとりあえず黙って座っていようと思う私。静かに厳かに進むミサの中、鳴り響く誰かのスマホ。慌ててごそごそする前方の席のオッサン。

スマホでやらかすのは万国共通なのかしら、と思った。ちなみに歩きスマホは街を見渡せば結構やっている人がいたし、巡礼も大半が本だけでなくアプリの地図を使っていた。

教会の中は撮っちゃいけないっぽかったから写真は残ってないけど、やっぱり装飾や絵は素晴らしくていいものを観たなと思いました。

30分程いて、他の人が退出するタイミングで私も出る。

 

アルベルゲのすぐ近くに巡礼メニュー有りの看板が出ていたからそこで夕食を食べようと思っていたのに閉店している……。グーグルマップに載ってるレストランも冬だから(?)閉店しているところが結構多い。広すぎてどこで食べたらいいのか分からん、と街中をフラフラ歩きながら、結局無難なバーガーキングへ入り無難なセットを頼む。

ドリンクはネスティーを頼んだのにファンタオレンジがきたけどもういいやとそのまま飲む。

 

宿に戻って、だらだらまったりしてから寝た。

明日は一日レオンに留まって大聖堂見学する予定だ!